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沈黙の雪
焼け爛れた「希望」。
弾痕からは、生暖かい鮮血が止め処なく滴り落ち、数多の抜け殻を染めていく。

低く垂れ込めた天上から舞い落ちる透明な結晶は、時に白く、時に紅く、
荒廃した地上の硝煙と血を乱反射しつつ、横たわる屍の唇を、白く、紅く、ふちどる。
死灰の街は、束の間の安息という幻影に揺らぎ、霞み、打ち震え、
再び取り戻したはずの「希望」の中に、
馴染みとなった紛うこと無き「恐怖」の因子を認め、驚愕する。



果たして、
「希望のしるし」なのか、それとも「絶望の予兆」に過ぎないのか。

……降り続く雪は、ひたすらに沈黙する。

バグダッドで100年ぶり降雪=「希望のしるし」とイラク市民

イラクの首都バグダッドで11日朝、厳しい冷え込みの中、数時間にわたって雪が降った。政府気象局は「約100年ぶり」としており、治安の悪さに悩む市民の中には「希望のしるし」と喜ぶ人もいた。
ロイター通信によると、警察官のファディルさんは「これは希望のしるしだ。イラク人たちが心を清め、政治家たちも国民の繁栄のために働くようになれば」と話した。雪は地面に落ちると同時に解けた。
バグダッドでは、イスラム教シーア派とスンニ派の宗派間抗争などで治安が極度に悪化、多くの犠牲者が出た。治安は改善傾向だが、市民の苦境は続いており、人々は雪の純粋な美しさに、平和到来への希望を重ね合わせているようだ。【2008.1.11 時事通信】

バグダッドで雪 過去100年で初めて 市民ら、平和や幸せ祈る

イラクの首都バグダッドで11日早朝、雪が降った。フランス公共ラジオによると、イラク気象当局者は過去100年で初めての降雪と話しており、ほとんどの市民にとっては初めての経験。淡くちらつき、間もなくとけて消えていった雪に、市民らは平和への願いを込めた。
この日はイスラム教休日の金曜日。雪は夜明け前から降り出し、数時間続いた。販売用のパンを焼くため早朝に起床したシーア派のカシム・アリさん(41)は雪が降っているのを見てびっくり。「幸先が良い。近ごろまたテロが増え始めていただけに、今年こそ平和で幸せな年であるようにと神に祈った」と話す。
キリスト教徒のハニ・ファリスさん(30)も「美しい雪は幸運と平和の象徴。雪がテロなどの暴力を消し去ってほしい」と願いを込めたという。イラクでは山岳地帯を抱える北部のクルド人自治区以外で、雪が降ることはほとんどない。【2008.1.11 共同通信】


……記者たちは、何故かくも感傷的な文章を用いたのか。
まるで、彼方の地で今も嘆き続ける人間の心象と重ね合わせよ、とでも云わんばかりに。

“淡く、ちらつく雪。純粋な美しさ。幸運と平和の象徴。”

だが、
其処には、此の地に「絶望」をもたらした大量殺戮者の影しか視えない。
殺人者は血塗れの両手を翳し、すでに紅い雨の降り続いている一面の瓦礫に向かって能天気にも叫ぶ。
「希望が戻っている!」と。

薄く紅潮した唇を震わせて屍が応える。
「……ここで、終わりだ」

イラクの治安改善を強調−軍撤収も順調と米大統領

【クウェート市12日共同】ブッシュ米大統領は12日、クウェート市南部の米軍基地を訪れ、イラク駐留多国籍軍のペトレアス司令官らからイラク情勢に関する最新報告を受けた。大統領は「イラク全土に希望が戻っている」と述べ、米軍増派による治安改善をアピール。3万人規模の増派部隊撤収が既定方針通り、順調に進んでいるとの認識を示した。米政府は昨年9月の司令官の提言に基づき、部隊撤収に着手、今年7月までに駐留水準を増派前の13万人規模に戻す方針。大統領は追加削減について「(治安)状況に基づいて判断する必要がある」と述べ、3月に示される司令官の新たな提言を踏まえて決定する意向を示した。
大統領は「イラクは1年前とは違う場所になった」と述べ、国際テロ組織アルカイダの系列武装組織によるテロや宗派間抗争などが「大幅に減った」と強調した。【2008.1.12 共同通信】


虫ほどの知能も持たない此の男が、アフガニスタン/イラクを崩壊させた罪過を悔いる筈も無く、次の標的となるイランを「世界で一番のテロ支援国家」と独断して「テロの親玉」たる覇権国家の狂った「正義」をまたも振り翳している。

ジョージ・ウォーカー・ブッシュが為したのは、次の如き「歴史的事実」のみである。

暴力によるイラク人死者、15万人超 イラク戦争以後

世界保健機関(WHO)は9日、03年3月のイラク戦争開始以来、同国内で戦闘や宗派間抗争などの暴力で死亡したイラク人は15万1000人にのぼると発表した。イラク戦争以降、同国では暴力が最大の死因になったとしている。
調査はイラク政府と共同で06年後半、イラク全土で1万800世帯を対象に実施、9345世帯から回答を得た。死者が出た家庭は激しい戦闘や抗争に巻き込まれて避難民などになり、調査対象から漏れている事例が多いことから、推計に幅を持たせている。最大では22万3000人が死亡した可能性があるという。
イラク戦争1年目は1日平均128人が死亡し、2年目は115人、3年目は126人。死者の半数以上がバグダッドに集中していた。
報道や病院情報をもとに死者数をまとめているボランティア団体「イラク・ボディー・カウント(IBC)」の推計では昨年12月1日現在で最大8万7792人。今回の調査結果はこれをはるかに上回る。一般市民の死者数だけを集計するIBCに対し、WHOは戦闘員と非戦闘員の区別をしていないが、死者の大半は非戦闘員だという。
イラクの死者数については治安が安定しないため正確な把握が難しい。WHOのアリ統計専門官は「さまざまな限界はあるが、これまでの死者推計で最も信頼できるものだと思う」としている。【朝日新聞 2008.1.10】

07年の米兵死者、過去最悪の901人 イラク

イラクでの米兵の死者数が07年12月は23人と、04年2月の20人に続いて2番目の少なさを記録した。米軍増派戦略が効果を上げ、治安が回復している傾向が裏付けられた形だ。だが07年全体では901人と、過去最悪だった04年の849人を大幅に更新した。 米国防総省の発表をもとにデータを集めている民間団体「イラク多国籍軍犠牲者集計(ICCC)」によると、昨年10〜12月の3カ月の米兵合計死者数(戦闘以外の理由も含む)は98人と、四半期でみて過去最少。過去最悪だった昨年4〜6月の331人から大幅に減った。
治安の改善は、西部アンバル州や首都バグダッドの一部で特に顕著。だが、イラクの民族・宗派間対立の解消という政治的な恩恵をもたらすまでには至っていない。イラク駐留米軍のペトレイアス司令官は昨年12月、過去6カ月で暴力の水準は6割減となった、と述べたが、「誰もまだ危機を脱したとか、トンネルの出口に光が見えるなどとは思っていない」と楽観論をいましめた。
    ◇
AP通信によると、イラクで07年にテロや武力攻撃などで死亡した民間人は、前年を3861人上回る1万6232人にのぼったことが、イラク政府のまとめで分かった。また兵士432人と警察官約1300人が死亡した。07年下半期はテロや攻撃が減ったが、上半期に大規模テロが相次ぎ、死者数の増加につながったとみられる。【朝日新聞 2008.1.2】


いったい、何処に「希望」があるというのか。
其の大半が「非戦闘員」である15万人にも及ぶ人間の生命を奪って手に入れる「希望」に、いったいどんな「価値」があるというのか。イラク侵略後、一日平均100人以上の人間が殺され続けてきた紛うこと無き悪虐を相対化することなど、決して出来はしない。

幻覚症状の只中で闇の回廊を彷徨い続けるブッシュJr.の妄言は留まることを知らず、次の如き唖然とする言動を延々と繰り返すのだ。

「アウシュビッツ、爆撃すべきだった」=ホロコースト記念館を訪問−米大統領

【エルサレム11日時事】ブッシュ米大統領は11日、エルサレムのホロコースト記念館を訪れた。記念館関係者によると、大統領はユダヤ人虐殺の悲惨さを伝える展示品が並ぶ館内を、目に涙を浮かべながら見学。随行していたライス国務長官に対し、「米国は殺害を防ぐため、アウシュビッツ(ユダヤ人強制収容所)を爆撃すべきだった」と述べた。
ポーランド南部にある「アウシュビッツ強制収容所」は、第2次大戦時にナチス・ドイツが行ったホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の象徴的存在。訪問を終えた大統領は「記念館は悪が存在する時、われわれは抵抗しなければならないと呼び掛けている」と語った。【2008.1.11 朝日新聞】


其の残虐非道ぶりに於いてもブッシュjr.一派の「手引き」となるナチス・ドイツ「アウシュビッツ強制収容所」を見学した「感想」がコレである。この凄まじいまでの無智/短絡思考には、もはや言葉も無い。此の卑しい男が流したという「涙」は、悲しみ/怒りの涙ではなく、「俺ならば一瞬にして強制収容所のみならず、街もろとも木っ端微塵に破壊したのに……」という悔し涙である。恐らく無二の親友となったであろうアドルフ・ヒトラーを懐かしみつつ、永遠に其の悪名を轟かせることを夢想しているのである。

もはや稚拙であるとか、知識や経験が足りないとかという生易しいレベルでは無い。
此の男こそ、根本から人間性を欠如した「狂人」と呼ぶに相応しい。其の腐乱した脳内では、モノゴトの唯一の解決方法は、無差別に大量の爆弾を撃ち込むことなのである。
幾ら罪無き人々が何万人と捕らわれていようと、其処に僅か数人の「敵」が潜んでいると「推察」すれば、即効空爆して殲滅する。たった一人の「敵」を殺すためには、何千・何万人の無辜の人間が巻き込まれようとお構いなし。何故ならば、其処に「悪が存在する」から。己に抗う者すべてを滅ぼすことこそ「抵抗」なのである。



現代の「悪」としての「象徴的存在」以外にブッシュJr.の価値は無い。
そして、其の飼い犬であるニッポン政府が声高に叫ぶ「平和/貢献」の愚行が、現代の「アウシュビッツ」ともいえるアフガニスタン/イラク人の無差別殺戮に加担している事実も失われはしない。


……イラクの地に舞い降りた雪は、煮え滾る怒りによって熱せられた大地によって、否応もなく蒸発していく。

そして
雪は闇を恐れて、ひたすらに沈黙する。

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治安維持法に最後まで徹底的に抵抗した政治家〜なぜ警察は山本宣治の暗殺をしむけたのか?
山本宣治 ☆プロフィール 1889年、京都府宇治に料理旅館「花やしき浮舟園」の 一人息子として生まれた。 1907年からカナダのバンクーバーへ留学。 皿洗いなどしながら生物学の勉強をし 帰国後は東京帝国大学理学部に入学。 卒業後、京都帝国大学大学院へ進学して動物学
| 日本国憲法擁護本当の自由主義と民主主義連合〜法大OBのブログ | 2008/04/22 11:52 AM |